米就業者数は10月も伸びたが、その状況は来年1月にも当てはまるのだろうか。米労働省が6日発表した10月の雇用統計によると、非農業部門就業者数(季節調整済み)は前月比63万8000人増加し、失業率は前月の7.9%から6.9%に改善した。就業者数の伸びは9月の67万2000人から若干鈍化した。それでも全米の就業者数は新型コロナウイルスの流行が本格化する前の2月より1010万人少なく、深い穴にはまったままだ。月次の雇用統計は、通常はウォール街で最も注目される経済指標だが、今回は米大統領選の開票作業が続く中で影が薄くなった。来年1月下旬に新大統領が就任するころには、労働市場が再び悪化しているという警戒感が出ている。