累計38万部超のベストセラー餃子屋と高級フレンチ』シリーズでおなじみの著者・林 總氏の最新刊『たった10日で決算書がプロ並みに読めるようになる! 会計の教室』が9月29日にダイヤモンド社から発売になりました。本連載では、同書の中から抜粋して決算書を読み解くために必要な基本の知識をお伝えしていきます。登場人物は、林教授と生徒の川村カノンの2人。知識ゼロから始めて、いかにして決算書を読み解くスキルを身につけていくのか? 川村カノンになったつもりで、本連載にお付き合いください。

トヨタと日産の<br />稼ぐ力のちがいは、<br />決算書のここを見れば一発でわかる!Photo: Adobe Stock

トヨタと日産は、技術力が違うのか?

カノン 稼ぐ力のちがいを、さらに具体例で説明していただけると興味が湧きます。

林教授 では、もう1つ興味深い実例をお見せしよう。この2社の損益計算書を見比べてほしい。

カノン トヨタと日産ですね。父は日産の大ファンでした。でも、トヨタに水をあけられる一方で、とても残念がっています。

林教授 日産車の性能は今でも世界のトップクラスだ。だからというか、売上高総利益率はそれほどの差はない。「商品力」の差はないと言えるだろうね。だが営業利益率は極端に劣っている。ここから「営業力」が劣っているということがわかる。