日本を支えてきた団塊の世代も、今や70代。
まだ先は長いとはいえ、「死」が頭をよぎるのも、また現実。
さて、いかにして人生をまっとうするか。
どんな肩書きも外して、「死ぬまで上機嫌。」がいちばんいい。
人生は考え方次第。
苦労の多い人生だったとしても、
「まあ、これでいいか」
と思えれば、万事解決。
終わりよければすべてよし、なのだ。
新型コロナウイルスの感染拡大を経験するなど、
「いつ死んでもおかしくない」という状況を目の当たりにしている。
ただ、いつ死ぬかわからないからといって、怯えてばかりいても仕方がない。
どんな状況を目の当たりにしても
「まあ、これでいい」「こういうこともあるだろう」
と鷹揚に受け入れられる自分でいたい。
そして、『死ぬまで上機嫌。』でいたい。
漫画家・弘兼憲史が「そのとき」が来るまで、
存分に人生をまっとうする上機嫌な生き方を指南する。

Photo: Adobe Stock

どれだけ自分の健康寿命を延ばすことができるか

僕の父親は88歳で亡くなりました。

母親は今97歳で、大阪の介護施設に暮らしています。

といっても、認知症を抱えており、「人生100年時代をエンジョイしている」という感じではありません。

僕が母親を訪ねると、だいたいは下を向いたまま、微動だにせず座っています。

テーブルに同じようなおばあちゃんが3~4人、会話をするでもなく、ただ下を見て座っているのです。

あんなにおしゃべり好きだった母の黙っている姿を見るのは、息子としてなんとも寂しいものです。

仮に100歳まで生きられたとしても、自力で歩くことができず、自力で食べたり飲んだりできない寝たきりや認知症の期間が長く続いてしまったら、本当に充実した人生を生きているとはいえないという問題があります。

「健康寿命」という言葉があります。

これはWHO(世界保健機関)が提唱した指標で、平均寿命から寝たきりや介護状態の期間を差し引いた年齢のことです。

要するに、日常生活に支障がなく健康的に生活できる最高年齢を表しています。

日本の健康寿命は、男性72.14歳、女性74.79歳(2016年)。

平均寿命(男性80.98歳、女性87.14歳)と比較すると、男性はおよそ9年、女性は12年近い開きがあります。

この数字を見ると、2020年9月に満73歳になる僕は、まさに健康寿命の終わりに差し掛かっていることになります。

幸いなことに、今のところはゴルフを楽しめる程度には元気ですし、毎日買い物をして、食事を味わうこともできています。

あとはどれだけ自分の健康寿命を延ばすことができるか。

自分にできる努力をしていこうと思っています。