3位はサマンサタバサジャパンで、同325.8万円。若い女性をターゲットにバックや財布等の小物、ジュエリーを販売している。これまで、「エビちゃん」の愛称で親しまれる蛯原友里さんや道端ジェシカさんなどの人気モデルのほか、ヒルトン姉妹やビヨンセ、ミランダ・カーなどの海外セレブを積極的にプロモーションモデルに起用していた。しかし、19年度には23億円超の最終赤字を記録するなど、業績が芳しくない。19年9月には紳士服大手のコナカが株式の約3割を取得し、持ち分法適用会社とした。さらに、20年7月には子会社化された。

 そして8位は、エネルギー事業や不動産販売・賃貸を手がける太平洋興発で、同343.9万円。同社の従業員平均年齢は57.6歳。8月に東京商工リサーチが発表した20年3月期決算上場企業1792社を対象にした「従業員平均年齢」調査でも2位にランクインするなど、社員の年齢が非常に高い。通常であれば、社員の平均年齢が高ければ年収も高くなる傾向にあるが、なぜ同社の平均年収は低いのだろうか。

 この原因について太平洋興発の担当者は「マンションの管理人等、比較的高年齢になりやすい契約社員も算出対象に含めた結果、平均年収は低め、平均年齢は高めに出ている」と語った。正社員だけで算出した場合、従業員の平均年齢は45.2歳、平均給与は700.6万円であるという。

 ちなみに、今回調査した全500社のうち、従業員の平均年齢が50代だったのは4社だった。そのうち、年収が低い企業ランキング(東京都編)のトップ10に3社(ヤマノホールディングス、太平洋興発、日本管財)がランクインしている。

 なお、今回年収が400万円を下回った企業は500社中52社だった。それらの企業について、業種別の傾向を確認しておこう。400万円を下回った企業が最も多かったのはサービス業で22社(22社の年収の平均値は372.3万円)、次いで小売業で17社(同371.2万円)となった。

 サービス業では、美容室チェーンを展開する田谷(14位/354.9万円)、ネイルサロンを運営するコンヴァノ(23位/369.9万円)、結婚式場運営のエスクリ(30位/384.5万円)など、晩婚・非婚化といった人口動態の変化や、コロナ禍での自粛モードの影響が大きそうな業種の企業が目立つ。

 小売業では上位10位にランクインしたバロックジャパンリミテッド(5位/340.9万円)をはじめ、ナルミヤ・インターナショナル(18位/359.7万円)やANAP(25位/372.7万円)、京都きもの友禅(47位/398.7万円)などのアパレル関連が目立つ。

 サービス・小売業にとっては、足元でコロナ禍の影響も大きく、今後、年収の引き下げ圧力が強まる恐れがあるため、注視が必要だ。

(ダイヤモンド編集部 加藤桃子)