鬼滅の刃Photo:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、10月度のレジャー編だ。

「鬼滅の刃」バブルでTOHOシネマズ33.6%増!
上映に“全集中”

 レジャーの主要3社が発表した10月度の月次業績データ(既存店売上高や来場者数、興行収入)は、以下の結果となった。

 10月度のラウンドワンの既存店売上は、前年同月比84.5%(15.5%減)、東京スカイツリー(東武鉄道)の天望デッキ来場者数は、同31.5%(68.5%減)だった。

 両社がコロナ禍で大打撃を受ける一方で、前年実績を大きく超えているのが映画の興行会社であるTOHOシネマズ(東宝)だ。10月度の映画興行収入は、同133.6%(33.6%増)という大幅な伸びを見せた。

 密を避けて客足が遠のくなど、新型コロナウイルスの影響が直撃していた映画業界だったが、好業績を叩き出せたのはなぜだろうか?そこには、大ヒットアニメ「鬼滅の刃」の劇場版の上映スタートという千載一遇のチャンスを逃すまいと「全集中」した、TOHOシネマズの執念があった。