中国の製薬大手、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が開発中の新型コロナウイルスワクチン候補は、早期の臨床試験(治験)で抗体レベルが感染経験者より低いことが分かった。ただ研究者らは、このワクチン候補がウイルスの大流行に対抗し得る有効なワクチン群に仲間入りできるとの期待を失っていない。医学誌ランセットで今週発表された治験の結果によれば、シノバックのワクチン候補は1回目の接種から28日以内に抗体を作り出したが、そのレベルは新型コロナに感染したことがある人より低かった。一方、ファイザーとモデルナの米国勢が開発中のワクチン候補は、抗体レベルが感染者並みだ。後期臨床試験の中間結果によると、ワクチンの有効性はファイザーが95%、モデルナが94.5%ある。