黒人男性ジョージ・フロイドさんが警察の拘束中に殺害される事件が起こったミネソタ州では、急進左派が掲げたスローガン「警察予算を削減せよ」が、先の議会選で民主党候補の重荷になったとの批判が出ている。郊外の一部有権者を遠ざけ、同州だけでなく全米で影響が出たもようだ。大統領選で当選を確実にしたジョー・バイデン前副大統領はミネソタ州を大差で制した。だが、地元の政治ストラテジストらは、警察予算の削減要求により、民主党は同州西部の連邦下院1議席を失ったほか、同州上院選の6つの選挙区で敗北したと指摘している。また、共和党が政治広告で警察予算の削減を攻撃したことも、民主党に打撃を与えたという。共和党は今回の連邦議会選や地方選で、警察予算削減のようなスローガンを政治的な武器に変えることで、ミネソタ州だけでなく全米で健闘した。なお決着がついていない選挙もあるが、民主党は下院で10議席近くを失うとみられている。
「警察予算削減」が逆風、米議会選で民主振るわず
急進左派のスローガン、ミネソタ州以外にも影響
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