ジョー・バイデン次期米大統領が、アントニー・ブリンケン氏を国務長官に、ジェイク・サリバン氏を国家安全保障問題担当の大統領補佐官に指名する方針だというニュースは、次の時代の米外交政策について多くを物語っている。その一つの側面は、バイデン政権がオバマ政権の外交政策チームの3期目にはならないという点を明確に示しているということだ。ブリンケン氏は、バイデン氏とともに何十年もの時間を過ごしてきた。またブリンケン氏は、サリバン氏と同様に、オバマ政権時代に副大統領だったバイデン氏の国家安全保障面のアドバイザー役を務めた。上院外交委員会の委員長、実務型の副大統領を務めた経験を持つバイデン氏は、ドワイト・アイゼンハワー、ジョージ・H・W・ブッシュ両氏を除けば、第2次世界大戦後では最も外交経験のある大統領になるだろう。米国の新たな外交政策は、至るところにバイデン色が見られるものとなるだろう。バイデン次期大統領は、やりたいことが分かっており、それを実現できると信じられるチームを選びつつある。
【オピニオン】見えてきたバイデン外交チーム
エスタブリッシュメントの価値観復活か
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