インスタフォロワー、わずか1年で14万人を突破した堀ママ。出雲大社で参道で約100年続く老舗漢方薬局の4代目でありながら、インスタ「堀ママ」のオネエメッセージが大人気です。
そんな堀ママがはじめて書いた本が、『自分を傷つけながら生きるなんて、
あんたどれだけドMなの?』。
はやくも、インスタ界隈では、大きな話題になっています。
「ダメな男ばっかり寄ってくるですって?」「ランニング女子は、たるむから気をつけなさい」「白湯もたくさん飲むと冷えるわ」など気になるメッセージがいっぱい。
今回は、著者の堀ママに本書にこめた想いをインタビューしてみようと思います。(構成・編集部)
本当にみんな、言葉にしにくいことで悩んでたりするの
――出版おめでとうございます。そもそも、この本はなぜ書こうと思われたのですか?
堀ママ ありがと♡
正直言うと、こんな本出しちゃっていいのかしらと思うところもあったけど、ぶっちゃけノリと勢いね。
もうひとつは、あたしは婦人科を専門として、長く漢方相談をしているのだけど、本当にみんな言葉にしにくいことで悩んでたりするの。
他人からみたら些細に見えたり、気づけなかったりすることだったり、男性だったらなんてことなかったりすることが、女性だから生きづらくなっちゃうこと、そんなことも実際にたくさんある。
無意識に「あたしのせいだ」って自分で自分を責めて、傷つけちゃったりね。
「そうじゃないのよ。もっと楽に生きたらいいのよ。」ってメッセージだったり、そのために役立つヒントが伝わるといいなって思って書かせてもらったわ。
――堀ママとして始めたインスタがフォロワー14万人を超えたそうですね!わずか1年で。
堀ママ そうなの!
もう、びっくりだったわ!
本当にありがと♡って気持ちでいっぱいよ。
スタートはホント軽いおふざけ的なはじまりだったから。
そして、すごく不思議だったのね。
どうしてこんなにたくさんのひとがあたしのインスタを支持してくれるのか
あたし何人かのフォロワーさんに聴いてみたのよ。
そしたら、
「堀ママのオネエ言葉の投稿ってスーッと自然に入ってくるんです。女のひとから言われると、『あなたはできてるからいいわよね』とか『あなただって できてないくせに』って思っちゃったりするんです。逆に男のひとに言われると『あなたに何がわかるのよ』って感じたり。でもなぜか堀ママの言葉だと素直に受け入れられちゃうんですよね」
って口々に言われて、あぁ、すごくオネエ言葉って響きやすいんだなぁって感じたの。
そして、フォロワーさんの人数って、支持の指標みたいなところがあるから、あたしが持ってるいわゆる社会の「普通」「常識」に対する違和感への共感だったり、東洋医学的な知識って必要としてもらえるのねって思って、すごくうれしかったわ。
――そうだったんですね。
堀ママ なんだかんだ言っていまの社会って生きにくいと思うのよ。あたしはやっぱりゲイということもあって、子どもの頃からどこか社会の王道にいないんだという感覚があった。男女が好きになってあたりまえ、結婚してあたりまえ、こどもができてあたりまえ、そんな価値観てやっぱりまだまだ社会の中で優位じゃない。
いわゆる「普通」って言うのかしら。
その普通から外れるとすごく孤独感や阻害感を感じちゃうところがあるのよ。
たとえ迫害されたり、糾弾されるということがなかったとしてもよ。
あたしの考え方の通奏低音になってるのは、ここなのね。
でも、それってゲイだからということに限らないわ。
誰でも感じることだし、時代的により感じやすくなってるように思うの。
建前では男女平等だと言っても実態は全然そうじゃないし、格差もどんどん大きくなってるし、価値観だって昔とは変わってきて、今までの規範どおりに生きるのが難しくなくなってきてるのに、それを求められたりもするから。
きっとそこで息苦しさ、生きづらさを感じてるひとたちって口にはしなくてもすごく多くて、そんなひとたちが支持してくれたのかなぁって思うのよね。