インスタには「広がる投稿」と「深める投稿」があると思うの

――なるほど。堀ママのインスタって、写真が入ってなくて、心に刺さる言葉のシートが10枚くらいあって、つづけて読むと短いコラムのように心に届きます。どうして、このような形にしようと思われたんですか?

堀ママ 心に刺さるっていう表現をしてもらうと、すごくうれしいわ。

以前、ある編集者さんにページをめくったときに最初に出てくる言葉とのつながりを考えて本を作りますって言われたことがあるの。

それがすごく印象に残ってて。

インスタって、一枚ずつ画像をスライドしていく感覚が、本のページを繰るようにも感じると思わない?

だから、ページをめくるたびに物語が生まれるように、画像をスライドするたびに、場面が転換するような驚きや笑いや共感が生まれる気がして、今のような作り方をしてるの。

でもあれって、たぶん脳の使い方が違う気がするのよね。

読んでるわけじゃないのよ、きっと。

見てるの。

だからなるべく、長い文章は使わずに、パッと見てわかる文量になるようにしてるわ。

そのほうが直感的に届くような気がするから。

絵、一枚でも文として成立するし、続けて見ると物語にもなるように、言葉遊びをしながら作ってるところもあるわね。本の見出しを作る感覚に近いかしら。

それと文章ってリズムがあるじゃない? あたしはそのリズムに乗るように文章を書くようにしてるんだけど、なんとなく文章のリズムと画面を指でシュッシュッとめくるリズムがシンクロしてる感覚もあるのよね。動作が句読点みたい感じというのかしら。自分で作りながらすごく楽しいのよ。

――堀ママの言葉がスッと入ってくる理由、わかった気がします。

たくさんの投稿をされていると思うんですけど、特に反響が大きかった投稿ってありますか?

堀ママ インスタでの反響には、いいねの数はもちろんだけど、それ以外に2種類ある気がするの。

1つはインプレッション数が多くて、たくさんの方に見ていただいて広がる投稿。

インプレッション数が数百万になることもあるから、フォロワーさん以外の方に届いてるってことよね。

こういった投稿だと生理や婦人科系の投稿が多いかしら。

「普通」から、どんどん外れちゃっていい、と思うの

これは本の112ページ「生理の時のレバーみたいな塊が、デトックスですって!?」に文章としてリライトさせていただいたわ。

それに対してもう1つは、インプレッション数はそれほどでもないけどコメント数がとても多い投稿があるの。

これはフォロワーさんから共感していただいてるんだと思うの。

あたしの体験や感じたことを投稿する内容が多いかしら。

心理的だったり、少し自己啓発っぽい色彩があるかもしれない。

「普通」から、どんどん外れちゃっていい、と思うの

これは最終節の「自分が一番恐れて隠していることが宝物かもしれないわ」という形で文章にさせてもらったわ。

前者はインプレッション数は275万で、いいね数15098、コメント数は108なの。

でもこの投稿だけでフォロワーさんになっていただいた方は4721人にもなるのよ。

後者はインプレッション数は55万だけど、いいね数20809、コメント数は482にもなるわ。

でも新しくフォロワーさんになっていただいた方は828人なの。

面白いくらい違うと思わない?

広がる投稿と深める投稿ってあたしは思ってるんだけど、どちらも大切だと思ってて、あまり偏りすぎないように気をつけてるわ。

恋愛と同じよね。

新しく出会いを求める時と、大切な相手との関係性を深める時って、することが全然違うじゃない。

投稿内容に絶対に嘘はつかないし、その時に感じたことを投稿するようにはしてるけど、全体としてバランスが取れるように意識はしてるわ。

だってせっかくだったら、インスタも広がって行った方が楽しいし、フォロワーさんたちと双方向に共感し会える場になったほうがいいもの。

でも、この辺に計算マコちゃん的なとこが働くのは、あたしのズルさよね。

うふふ。

――本では懐かしい歌謡曲ネタが散りばめられていて、楽しかったのです。でも堀ママって、リアルに見ていなかった世代のはずですよね。なんでそんなに詳しいんですか?

インスタにも、たくさん出てきますけど、若い読者の反応が気になります。

堀ママ やだ、そこ聞いちゃう?

昭和・平成の歌謡曲があたし大好きなの!

団塊ジュニアだから

リアルに記憶があるのは、ピンクレディあたりからね。

聖子・明菜は小学生の頃で、ベストテンは学校でも話題になるし、いつも見てたわ。

あたし大家族で育ったの。当時は一家に一台しかテレビがないでしょう?

おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に当時の懐メロ番組もよく見てたから、少し上の世代の歌謡曲までカバーできてるのがあるかもしれないわね。

でも、一番影響が大きいのは、ゲイバーかしら。

あたしが飲みに行きだしたのは大学時代の福岡だったんだけど、飲みに来る客層が幅広かったのね。

お店のネタも昭和歌謡やドラマが多くて、そこで鍛えられた感じよ。

懐かしいわ。

うふふ。

インスタのフォロワーさんって20代、30代の方も多いのよ。

ネタの内容が伝わってるか不安なところもあったけど、好きなものは好きで、言いたいこと言いたいから、そのまま投稿しちゃってるわね。

今回、書籍化するときに意識したのはそこで、歌やドラマを引用した部分には注釈を全部つけたの。

もっともあたしはオタク的に詳しいわけじゃないから、浅い知識でしかないんだけど。

知ってるひとは昔を懐かしんで、知らなかったひとは、往年の名曲の数々を知る機会になってほしいわぁ

――では、最後に読者にメッセージをお願いいたします。

堀ママ あたしはこれまで20年間、5万件を超えるカウンセリングをしてきたの。

そこで出会ったのは日々の日常で生きづらさを感じてたり、自分を責めていたり、すごくがんばって疲れてしまうたくさんの女性だったわ。

そんなひとたちにこそ、読んでもらえたらうれしい。

この本は専門的な本でもないし、特別なことが書いてあるわけでもない。

でも、くすっと笑ってもらえたり、ちょっと励ませたり、背中をそっと押すことができたらいいなぁって思ってるの。

ぜひ手に取ってみてちょうだい。

――今日はありがとうございました。