ニューヨークの冬の風物詩と言えば、ロックフェラーセンターに毎年登場する高さ20数メートルの巨大クリスマスツリーかもしれない。だが、50年近くこれと競い合ってきた名物ツリーがある。高さではかなわないが、恐竜からクラゲまで多種多様な生き物をかたどった何百個ものオーナメントで彩られるのが特徴だ。そしてオーナメントは全て紙を折って作られている。米自然史博物館の「オリガミ・ホリデー・ツリー」は、その独特の美しさで知られ、ニューヨークのクリスマスの伝統の一翼を担っている。日本に古くからある芸術形態を促進する米非営利団体(NPO)「オリガミUSA」の協力を得て作られるこのツリーは、同館にとってホリデーシーズン恒例の呼び物となっている。