日経平均株価の年初来上昇率はドル換算でSP500種指数を約4ポイント上回る。どうやら海外投資家にはあまり気づかれていないようだ。2012年終盤から2015年半ばにかけて、海外投資家による日本株買いは総額約2400億ドル(約24兆9700億円)に上ったが、その後の数年で持ち高が解消された。海外投資家は今年もまた、日本株を売り越している。銀行や資産運用会社が2021年を見据えて目立って楽観的になりつつあると気づいた読者にとって、これは予想外のことに思えるかもしれない。そのうえ確かに、楽観的になるべき多くの理由もある。大半のアナリストや投資家が見込んでいるとみられる回復の筋書きは、日本株にとって朗報となるだろう。BCAリサーチのアナリストは、MSCIジャパン指数の4割近くが工業株や一般消費財で構成されている一方、米国指数では2割程度だと指摘している。MSCIジャパンの株価収益率(PER)は18倍強なのに対し米国は24倍弱で、セクター別にみても割安だ。
日本株、海外投資家も再評価するか
割安でキャッシュリッチ、今年はS&P500種を上回る日経平均
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