米アップルが新たに発表したヘッドホンは、少なくともその「マックス(最大)」というネーミングについては適切だ。アップルは8日午前、アップルブランドとしては初のオーバーイヤー(耳を覆う)タイプのワイヤレスヘッドホン「AirPods Max(エアポッズマックス)」を発表した。驚くべきはその価格で、549ドル(約5万7000円)と、同社が所有するオーディオブランド「ビーツ(Beats)」のオーバーイヤー型ヘッドホンの最上位ラインより57%高い設定だ。新製品ヘッドホンの出荷は来週から始まる。アップルはこれまでも決して買い得商品狙いの人向けのブランドではなく、エアポッズのこれまでの商品ラインアップでも成功してきたことから、オーディオ市場への大胆なアプローチに踏み込んだものと思われる。同社は2016年末、初代エアポッズを159ドルで発売したが、当時は他のワイヤレスイヤホンに比べてかなり割高だった。だが、競合製品と比較したエアポッズの音質の良さと使いやすさは、デザインに関しての嘲笑も克服した。このバッド型イヤホンが発売当初から売れ行き好調だったことが、さらに価格の高い「AirPods Pro(エアポッズプロ)」(昨年末に発売)の下地となった。アップルはエアポッズをウエアラブル部門の第1の成長ドライバーと見込んでいる。同部門の2020年9月期の売上高は25%増の306億ドルだった。
アップルの新ヘッドホン、ホームポッドと同じ運命か
新製品「エアポッズマックス」、プレミアム価格戦略が成功するとは限らない
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