来年1月5日に米連邦上院選の決選投票が行われるジョージア州。共和・民主両党とも、上院の勢力図を決定するこの戦いは、11月の大統領選に対する支持者の反応が勝敗を左右すると心得ている。そこには、双方ともに懸念すべき理由がある。共和党は、選挙結果に幻滅したトランプ大統領の支持者が、同氏の発言を受けて選挙制度は自らに不利なように操作されていると確信し、投票所へ足を運ばないのではないかと懸念している。一方で、民主党は、「打倒トランプ」に燃えていた郊外や都市部の有権者が「思いはかなった」として、決選投票では投票を見送るのではないかと気をもんでる。そこで両党は目下、「大々的な投票率押し上げ作戦」を展開している。双方にとって、先行きを左右する重要な選挙というだけでなく、トランプ氏の再選がかかっていない今回の選挙に、各党の支持者が実際に投票するか危惧しているためだ。陣営や関係組織によるテレビ・ラジオ広告支出は、同州の決選投票としては過去最多となる4億1500万ドル(約430億円)超に上る見通しだ(調査会社カンター/CMAG調べ)。
ジョージア州決選投票、両党必死で戸別訪問のワケ
隠れテーマは「トランプ」
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