欧州中央銀行(ECB)は、緊急債券購入プログラムを1兆8500億ユーロ(約234兆円)に増額すると発表した。さらに、金融機関向けに超低金利融資も導入し、新型コロナウイルスが再流行する中で域内の政府や企業を支援する。これにより、ECBによる年初からの資金供給額は3兆ユーロを突破することになる。厳格なロックダウン(都市封鎖)で繰り返し経済活動が停止し、南部の観光業も痛手を受けたことで、欧州は米国や他の先進国より大きな打撃を受けている。週内には、欧州連合(EU)首脳が7500億ユーロ規模の欧州共同債を巡り合意をまとめるとみられている。ECBは今回、3月に発表した緊急債券購入プログラムの規模を5000億ユーロ拡大するほか、買い入れ期間を当初予定から9カ月延長し2022年3月までとすることを決めた。さらに、金融機関向け低金利融資を新たに提供するとともに、既存融資の条件を緩和する。主要政策金利は現行のマイナス0.5%に据え置いた。
ECB、緊急債券購入プログラムを増額 超低金利融資も導入
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