中米ホンジュラスから1000人余りが、グアテマラに向けて北上を開始した。目指す先は米国の南部国境だ。2つの巨大ハリケーンに見舞われたホンジュラスでは、経済が壊滅的な打撃を受けた。キャラバン(移民集団)のメンバーは9日夜、サンペドロスーラ(ホンジュラス)のバスターミナルから出発。その多くが米国のバイデン次期政権がトランプ政権の厳格な移民政策を緩和することに望みをかけている。「わたしたちは神に助けを求めた。米国の新政権が入国を認めてくれると信じている」。専業主婦のベーサ・バーサ・メンデスさん(25)はこう話す。豪雨で自宅が倒壊し、これまでビニールシートで作られた小屋での生活を強いられていたという。来年1月20日の大統領就任式までに米国に到着すると期待を寄せるメンデスさん。「洪水で全てを失った私たちには、これが唯一残された道だ」