コロナ禍のもと、7~9月期の日本経済は4~6月期を底に回復したといわれるが、状況が改善しているのは大企業だ。零細企業では、春に比べて状況はむしろ悪化している。
売上高や利益については大企業のウェイトが大きいので、経済全体の統計では、それが分からない。一方、雇用情勢については、零細企業のウェイトが大きくなるので経済全体の数字も悪化する。
「春がボトムで、その後回復」は
大企業のことだ
法人企業統計調査によると、7~9月期の企業業績は4~6月期に比べて大幅に改善した。
売上高は、全産業、全規模では284兆円から309兆円へと増加。対前年同期の減少率は、4~6月期の17.7%減から7~9月期の11.5%減へと改善した(図表1参照)。