――筆者のジェラルド・F・サイブはWSJエグゼクティブ・ワシントン・エディター ***  ジョー・バイデン次期大統領のチームが政権移行準備を進める中、米国の政界では対中姿勢を一段と硬化させ、両国経済の切り離し(デカップリング)に着手する可能性が頻繁にささやかれている。  ただ、こうした緩い議論にありがちなことだが、現実はもっと複雑だ。経済的に一段と厳しい姿勢をとるのは、それこそ厳しい。  トランプ政権が4年間も圧力をかけ続けたにもかかわらず、中国経済は実のところ、現時点では複数の面で欧米より強くなっている。