2021年を迎えようとしている今、最も重要な問題は、いつになれば新型コロナウイルス禍を克服できるかということだ。誰もがその答えを欲しがっているが、それははっきり分からない。集団免疫を獲得するのにどの程度の自然感染と予防接種が必要なのかは分かっていない。米国内ですでにコロナに感染している人がどれくらいいるのかも不明だ。その答えがどうあれ、多くの人々の生活が危険にさらされているばかりでなく、大規模な経済活動もまた危険にさらされている。いくつかのデータを見ると、状況はこれまで以上に悪化している。米国の入院患者数は過去最多を記録し、公衆衛生の専門家は、状況は好転する前にさらに悪化するとの警告を発し続けている。米国で確認された累計感染者数が1900万人を突破した今も、集団免疫の獲得には程遠い。この数字は米人口のわずか6%にすぎない。新規感染者数が1日当たり20万人前後に達していることを踏まえると、コロナ流行が来年終息すると期待するのは現実的ではなさそうだ。さらに悪いことに、ワクチンが提供されても接種するつもりのない人がいることが世論調査で示されている。