2020年が始まった時、中国は長引く貿易戦争を終わらせるための交渉に挑んでいたが、程なく新型コロナウイルスとの闘いが始まった。それから12カ月がたった今、驚くべきことにこの経済大国は絶好調の状態にある。世界貿易が回復を続け、20年前半にロックダウン(都市封鎖)で大きな打撃を受けた中国の消費者が自信を取り戻す中、同国の強さは21年も続くように思われる。20年下半期に不動産やインフラへの投資縮小が逆風になっていた可能性はあるが、それでも中国経済は大半の主要国より好調だった公算が大きい。長期的には、民主主義諸国との関係悪化にどう対処するか、また習近平国家主席が推進する官民連携戦略が効率化と技術発展をもたらすかどうかに同国の前途がかかっていることに変わりはない。