米ピッツバーグで建設現場監督を務めるマーク・セントシル氏(57)は大抵、現場の作業員がオピオイド(麻薬性鎮痛薬)を使っていれば一目で分かる。「10人を監督していれば、そのうち2~3人はほとんど毎日使っている」と語るセントシル氏は、自身もオピオイド中毒からの回復段階にある。オピオイド使用者は瞳孔が収縮し、肌に黄疸(おうだん)が出ているのですぐに気づくという。北米では新型コロナウイルスの感染が拡大する中、オピオイドの過剰摂取による死者数が急増している。米疾病対策センター(CDC)によると、5月までの12カ月間で薬物使用による死者数が8万1230人と過去最高を記録する見通しだ。2019年5月までの12カ月間は6万8829人だった。カナダのオピオイド過剰摂取による死者数はコロナ感染が広がった昨年4-6月期に1628人と、前四半期の1029人から増加した。
米建設業オピオイド危機、作業員の中毒急増
コロナ禍で高まる依存症リスク、業界の人手不足に拍車
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