この提案を巡り「共に民主党」内では新年の連休中に激論が展開された。一部の議員は「国民統合のレベルで赦免を検討する必要がある」との立場を示した。

 しかし、赦免に反対した議員は10人を超えた。「弾劾のロウソクを手にした国民には許す気持ちもなく、許す準備もできていない」「ロウソクを掲げた国民への裏切りだ」と声を上げた議論に党内の大勢が集約されていった。

 これを受け、1月3日に開かれた最高委員会では「国民の共通認識と当事者の反省が必要だ」との点で一致することになった。李代表も「謝罪が前提でなければ、赦免を提案しないのか」と問われ、その趣旨で発言したとして「支持層の賛否に関係なく、赦免を提案する」とする発言から後退した。

 李代表としても、民主党の親文派から赦免発言が不適切だとして、不信任論が提起され、李代表の退陣とともに次期大統領選の不出馬要求まで聞こえてくる状況では降りざるを得なかったのであろう。

 こうした「共に民主党」内の動きに対し、李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)氏の側近からは「当事者の謝罪」を条件としたことについて、「政治的報復で逮捕されているのに、反省文だの謝罪だのつべこべ言わずに釈放するなら何も言わずに釈放させた方がよい」と反発の声が高まっている。

親文派の行動の過激さは
文在寅氏を超えている

 文在寅氏は、新年を迎え「青瓦台の脱政治」を宣言する案を構想中だという。2020年は法務部対検察の消耗的な論争に終始したが、ソウルと釜山の市長選挙がある本年には、こうした消耗戦から抜け出し政策の成果を出すことに注力するという趣旨だという。

 2人の元大統領赦免案についても、公式的には「いかなる立場もない」と慎重な態度を見せているが、青瓦台の一部では「赦免は完全に死んだカード」ではないとの気流があるという。