経済的に自立して早期リタイアを果たす「FIRE」を目指し、株式投資を始める個人投資家が増えている。その多くの投資対象は日本株だが、じつは米国株こそFIREへの近道だ。米国株は日本株より手堅いのだ。某大手金融機関に勤めていた著者は、40歳で早期リタイアを考え始め、2020年に資産1億円達成を計画。すると、計画を前倒しで2019年に目標達成、51歳で早期リタイアを実現した。
初の著書『【エル式】 米国株投資で1億円』では、FIREの大きな原動力となった米国株の投資術を全公開。これまでの投資歴や投資銘柄、今さら聞けない米国株投資の基礎の基礎から、年代・目的別の具体的な投資指南、最強の投資先10銘柄に至るまで、“初心者以上マニア未満”の全個人投資家に役立つ情報を徹底指南する。(こちらは2021年2月11日付け記事を再掲載したものです)

投資 amazon Photo: Adobe Stock

保有し続けていれば
株価76倍!

私が米国株投資を始めたのは、2005年のことでした。

初の投資先は、アマゾン・ドット・コム(AMZN)。

当時、アマゾンは売上高が急成長するものの、積極的な先行投資で赤字続きでした。

株価の変動も激しかったため手放し、2016年から再投資しています。

2005年当時、アマゾン株を複数回に分けて計160株買いましたが、その平均買い値は約42ドル。

2020年末の終値が3257ドルでしたから、もし2005年に投資した分をそのまま保有していたら、なんと約77倍にもなっていました。

もっとも購入総額は約6700ドル(約67万円)と、そんなに大きな金額ではなかったのですが、それでも77倍になれば1銘柄だけで5159万円にもなっていたわけです。

アマゾンは、いまやグーグル(アルファベット)、フェイスブック、アップル、マイクロソフトとともに、「GAFAM」として世界最高峰のITプラットフォーム企業群と賞されています。

アマゾンは稀有な大成功企業であり、そんな企業の過去の株価上昇を持ち出したところで、「しょうがいない」ことかもしれません。

でも、GAFAMだけでなく、米国株市場には他にも素晴らしい実績と成長性を誇る企業(銘柄)が、わんさか集まっているのです。