経済的に自立して早期リタイアを果たす「FIRE」を目指し、
株式投資を始める個人投資家が増えている。
その多くの投資対象は日本株だが、じつは米国株こそFIREへの近道だ。
米国株は日本株より手堅い。
某大手金融機関に勤めていた著者は、40歳で早期リタイアを考え始め、
2020年に資産1億円達成を計画。
計画を前倒しで2019年に目標達成、51歳で早期リタイアを実現した。
初の著書『【エル式】 米国株投資で1億円』では、
早期リタイアの大きな原動力となった米国株の投資術を全公開。
これまでの投資歴や投資銘柄、今さら聞けない米国株投資の基礎の基礎から、
年代や目的別の具体的な投資指南、最強の投資先10銘柄に至るまで、
“初心者以上マニア未満”の全個人投資家に役立つ情報を徹底指南する。

株式投資 損失Photo: Adobe Stock

高配当株への投資は
意外と難しい

株式投資では、株価上昇による値上がり益(キャピタルゲイン)・配当金(インカムゲイン)と大きく2つの利益を期待できます。

なかでも、インカムゲイン狙いの「高配当株」への投資は、根強い人気があります。

私のツイッターのアカウント(https://twitter.com/leveraged1)には、時おり投資に関する相談が寄せられますが、かなりの割合が“高配当株狙い”に関することです。
※なお、投資相談には基本的にお答えしておりません。

購入した株価に対して、年間どれだけの配当金を得られるかを「配当利回り」といいます。

配当利回り(%) = 1株当たりの年間配当金額 ÷ 1株購入価額 × 100

たとえば、東証一部全銘柄の配当利回りは平均1.79%(2021年1月22日時点前期基準)となっています。

高配当株の配当利回りは、日本株であれば以下の銘柄などがあります(2021年1月22日時点会社予想)。

JT(東証一部・2914) 7.52%
ソフトバンク(東証一部・9434) 6.38%
キヤノン(東証一部・7751) 3.65%

一方、米国株の高配当株には、こんな銘柄があります(2021年1月22日時点直近配当利回り)。

アルトリア グループ(NYSE・MO) 8.22%
フィリップ・モリス・インターナショナル(NYSE・PM) 5.95%
アッヴィ(NYSE・ABBV) 4.69%

こうした高配当株への投資は、意外と難しいもの。というのも、私自身、大きな痛手を被ったことがあるのです。