今後数週間で新たな大手金融データ会社が誕生する見通しであり、投資家の期待を集めている。だが、その期待に応えるのは難しい仕事かもしれない。英ロンドン証券取引所(LSE)グループは先週、金融情報会社リフィニティブの買収を進めるための承認を欧州反トラスト規制当局から受けた。150億ドル(約1兆5566億円)の全株交換方式による買収計画が発表されてから丸1年半後に認められたことになる。金融市場の基盤を提供する事業とデータサービスを統合するこの取引にとって、これが最後の大きなハードルだったが、今回の承認を受け、取引は数週間以内に完了するとみられている。金融データは注目を集めているセクターだ。データプロバイダーの上場企業であるSPグローバルとファクトセット・リサーチ・システムズの株価は、過去3年間で約67%上昇し、予想利益に基づく株価収益率(PER)はそれぞれ26倍と28倍(ファクトセット調べ)と、市場全体の水準を上回っている。投資家はLSEにかなり高い期待を寄せており、LSEのPERは37倍となり、株価はドルベースでは過去3年間で約150%高となっている。
ブルームバーグに挑戦するロンドン証取に課題
LSEのリフィニティブ買収、欧州で承認 投資家は新たな巨大金融情報会社に期待するが
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