専業主婦・主夫家庭こそリズムを尊重
「簡単でいいよ」はNGワード

 ここまで共働きの方の話をしてきましたが、専業主婦・主夫だったら片方に食事マネジメントを丸投げして良いというわけではありません。むしろ、こんなときこそ、パートナーへの想像力が必要です。

 良かれと思って言った言葉が裏目に出るケースとしてよく聞くのは「簡単でいいよ」という気遣いの言葉。

 これは、フォントを100くらいにして伝えたいのですが、用意をするのに「簡単」な食事はありません。 だって、仕事で「簡単な資料でいいからね」と言われたとして、簡単でもなんでも、そこには時間をかけているし、頭を働かすわけではないですか。家事だって、同じなのです。

 また、ひとりで集中して仕事をしたいように、ひとりで集中して家事をしたいときもあります。これまで、家族がいないときの食事はそれこそ「簡単」に済ませたり、ダイエットのために食べていなかった、という方も少なからずいらっしゃいます。

 生活の変化があったのはお互い様。お互いのリズムを尊重しましょう。

 食生活の乱れは、心の乱れが原因になっていることも往々にしてありますから、お互いのパーソナルスペース、パーソナルタイムを尊重するときも大事かな、と思います。共働きかそうでないかにかかわらず、お互いが家でひとり過ごせる時間を少しでも作るために、日替わり担当で買い物に行く、というのも良いかもしれません。

 我が家もこれで仕事のパフォーマンスを上げました、というのはおこがましいのですが、子どもの園の休園、続く短縮登園の中を夫婦でなんとか仕事を回し、かつ、睡眠時間を削ることなく、運動習慣も継続することができ、体調管理がしっかりできたのは、チームプレーなくしてはなしえなかったことだと思います。

 家事の中でも、料理はかなり時間を使うものですし、削るわけにもいきません。そんな日々の負担を少しでもへらすことができたら、仕事に向けるエネルギーも少し増やせるはず。

「日々の食事」という身近で避けられない話題をとっかかりにしてお互いの仕事を理解したり、働きやすい環境づくりに繋げることができる点も、家庭として食事マネジメントを考える良さだと思います。

(栄養士・食事カウンセラー 笠井奈津子)