米ゲーム小売り大手ゲームストップが示すのは、株式バブルの究極の形だ。緩和マネーに加え、業績見込みが実際に改善したことや、ショートスクイーズ(踏み上げ)というテクニカル要因、金もうけに熱狂する機運が重なったことで、ゲームストップの株価は昨年8月末から27日終値にかけて64倍に上昇した。ここ10日間保有した人は投資額の10倍を超える利益を得たことになる。チャットルームの単なるふざけた振る舞いが、誰も気にしない銘柄に幾分面白い影響を与えただけ――ゲームストップ急騰をこうみなしたくもなるが、その考えは間違いだ。確かに、オンライン掲示板レディットのフォーラム「ウォールストリートベッツ(通称:r/WSB、画像掲示板の4chanがブルームバーグ端末を見つけたようなものとの標語を掲げる)」には子供じみた書き込みがあふれている。両親の年金をゲームストップ株の購入資金に充てたユーザーもおり、株価1000ドル突破を望む声は多数ある(年初の株価は18ドル84セント)。
ゲームストップ急騰、「バブル」の縮図表す
米ゲーム小売企業の株価急騰、ネット上の単なるふざけた振る舞いとみるのは間違いだ
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