パンデミック前に「旅客数爆増」の共通点、歴史に見るコロナ後社会の姿
ポストコロナの社会はどうなるのか、歴史の観点から読み解きます Photo:PIXTA

新型コロナウイルスの感染拡大の長期化に伴って、ポストコロナ社会に対する不透明感が高まっている。人の移動が減り、大規模な業界再編が起こるという大胆な予想がある半面、感染が終わればすべて元に戻るとの楽観的な見方もある。感染終息後の社会に対して不安を抱えている人も多いだろうが、こうした時に頼りになるのが歴史である。(経済評論家 加谷珪一)

テクノロジーの発達で
人とモノの移動が変わった

 人類は大規模な感染症を何度も経験しており、約100年前にもスペイン風邪と呼ばれる今回とよく似た感染症が発生した。当時の状況を振り返ると、今回のコロナ危機と多くの共通点を見いだすことができる。そして、ポストコロナ後の社会がどうなるのかについても、ある程度の見通しを立てることが可能だ。

 近年、LCC(格安航空会社)と呼ばれる新しい業態が普及し、空の旅がより気軽になったことは多くの人が実感していることだろう。同様に、全世界を網羅する巨大なサプライチェーンの構築が進み、クリック一つで好きな商品を世界中から取り寄せることも出来るようになった。

 従来とは比較にならない水準で人やモノが行き来する社会が出現したわけだが、その原動力となっているのが情報技術(IT)であることは言うまでもない。高度なITインフラが安価に使えるようになったことで、交通機関や物流網の管理能力が飛躍的に向上し、これが画期的なサービスにつながっている。