新型コロナウイルスの国内感染者が7月になって再び急増し、「2回目の流行期(第2波)の到来か」といった不安が広がっている。
東京都や大阪府、愛知県などが飲食店などに休業や営業自粛を要請し、政府に緊急事態宣言の再発動を求める声も出ているが、いま必要なのは、感染者数の増加にあわてることなく、事態を冷静に見極めることだ。
最新のデータや知見をきちんと読み解けば、多くの人が持っているイメージとは異なる「実像」や問題点が見えてくる。
100万人当たりの死者
欧米より2けた少ない日本
発症から短期間で重篤化して死亡した志村けんさんや高齢者の例などが繰り返し報道され、新型コロナは感染力も毒性も強い「恐怖のウイルス」というイメージが定着している。
だが、これは木を見て森を見ない認識だ。