米議会上院で行われているドナルド・トランプ前大統領の弾劾裁判でトランプ氏の弁護団は12日、連邦議会議事堂占拠をトランプ氏が扇動したとする民主党の主張は「全く不条理」だとし、自らの代理となって「戦え」と鼓舞したのは一般的な政治弁論だと反論した。弁護団は暴徒らが独自の理由で議事堂に侵入したのであって、トランプ氏に指示されたわけではないと主張。トランプ氏が暴動の前に行った演説で支持者に「戦え」と訴え、議事堂へ向かうよう促した際、憲法修正第1条で定められた権利を行使していたのであって、暴力を助長したのではないと述べた。トランプ氏の弁護士マイケル・ファンデルビーン氏は「道理をわきまえた人であれば、大統領による1月6日のエリプス(ホワイトハウス前の広場)での演説がいかなる形であれ暴力や暴動の扇動にあたると真剣に信じることはできない」と述べた。さらに、トランプ氏が戦いを鼓舞した同じ演説で、議事堂へ平和的に行進するよう支持者に呼び掛けていたと指摘した。