左から2人目がジョン・ウィリアムズ。2019年『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の試写会にて出演者たちと撮影
左から2人目がジョン・ウィリアムズ。2019年『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の試写会にて出演者たちと撮影 Photo:Charley Gallay/gettyimages

「映画音楽のマエストロ」ジョン・ウィリアムズが、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(以下、ウィーン・フィル)を指揮して自身の楽曲を演奏したアルバム『ジョン・ウィリアムズ ライヴ・イン・ウィーン』(ユニバーサル)が発売されたのは昨年(2020年)の夏。豪壮な大管弦楽の魅力に満ちたアルバムが好評を博した。さらに今年2月5日には、コンサート全曲を収録したSuper Audio CD(SACD)によるCDが発売された。サウンドの解像度を増したこのハイレゾ盤の登場で、ウィーン・フィルの「スター・ウォーズ」がさらに豊麗に鳴り響くことになった。(ダイヤモンド社論説委員 坪井賢一)

ロック・ダウン直前に開催
ジョン・ウィリアムズ×ウィーン・フィル

 ジョン・ウィリアムズがウィーン・フィルを指揮したこのコンサートは、2020年1月18日と19日の両日、ウィーンのムジークフェライン・ザールで開催されたもので、新型コロナウイルスの感染拡大によるロック・ダウンの直前だった。

 もともと2018年に企画されたそうだが、ウィリアムズの体調不良で中止になっていたから、2年越しで実現したことになる。指揮はもちろんウィリアムズだが、ヴァイオリンのアンネ=ゾフィー・ムターがソロを弾いている。

 これまた世界的なクラシックのヴァイオリン奏者であるムターは、ウィリアムズの作品が大好きなのだそうで、何度も共演している。2019年にはウィリアムズがムターの独奏ヴァイオリンと管弦楽のためにアレンジした自作のアルバム『アクロス・ザ・スターズ』(ユニバーサル)をリリースしている。

 オーケストラはロサンゼルスのスタジオ・ミュージシャンによるもので、エコーをたっぷりかけ、ヴァイオリンにもマイクを付けて演奏するポップスや映画音楽のスタイルで収録されている。スタジオで時間をかけて録音したのだろう。

 今回のウィーン・フィル演奏のアルバム『ライヴ・イン・ウィーン』は、クラシック専用コンサートホールのライヴ収録なので、サウンドはクラシックそのものだ。

 昨年夏に発売された際のフォーマットは通常のCDで、「デラックス版」にはBlu-ray Discが添付され、ライヴ映像がすべて(全19曲)収録されていた。映像には全曲が収まっているが、CDは6曲少ない13曲で、ムターがソロで参加した6曲中、1曲(「悪魔のダンス」)しかCDには収録されていなかった。

 今年の2月5日に新しく発売されたのは2種類。昨年の「デラックス版」に添付されていた「Blu-ray Discの単売」と、「SACD2枚組の全19曲完全収録盤」である(SACDは国内盤のみ)。じっくり解説していこう。