クラブハウス以前の時代に戻りたいと強く願っている人たち

スクリーンタイムを確認すると、利用時間に驚く人は多い(筆者提供)

 あれだけ電話を嫌がっていた人たちが、一度クラブハウスにハマると改めて人と生声で交流できる楽しさにどっぷり浸かっている。しかし、それも度を越してしまうと健康を損ねかねない程の粘着性がある。

 海外の記事を読んでも、その利用時間(アプリ開発業界ではエンゲージメントという言い方をする)はかなり長い。クラブハウスもダベルも、平均利用時間は、1日につき50分から2時間程度だ。通常のSNS環境ではせいぜい平均1日あたり10〜40分程度が当たり前だったことを考えると、その時間の溶け方は尋常ではない。

 私はクラブハウス内で「クラブハウス以前の時代に戻りたい」という発言を何度か聞いているのだが、それはうなずける。クラブハウスの時間の溶け方は凄いからだ。

 音声ソーシャルメディアでの滞在時間の長さとどう向かい合うのかは、クラブハウスにとっても、ダベルにとっても今後ますます大きな課題になるだろう。

新しい人間関係を作り出せる、声の時代は始まったばかり

 とはいえ、今回クラブハウスが拓いた、人と声で交流できるセレンディピティの世界を多くの人は否定できないし、そこから完全に抜け出すは、その快楽と中毒性が高いことを認めざるを得ないだろう。

 コロナ時代だからこそ感じる、人の声の温もりの再発見とも言えるかもしれない。

 ダベルは人の孤独を癒やし、決して一人でポツンと生きている訳ではないことを感じ取れるアプリであり続けたいし、それをよりスムーズに楽しめる体験価値こそ提供したいと思って開発している。

 そろそろ大きく変化を遂げた新しいバージョン(通称「ダベル V2」)もβテスト開始を控えて開発も佳境を迎えつつある。

 クラブハウスのセレブリティー中心のカンファレンスホール空間に対し、ダベルは日本の茶の湯や健康ランドのような世界観をどれだけグローバルに届けられるのか…ということに挑戦している。その可否は2021年に改めて試されるだろう。

「とにかく寂しいから、誰かとしゃべりたい!」という自分自身の動機付けから始まったダベルは、その存在意義として、寂しさの解消にひたすらに向き合い続ける。それは結果として、マウント合戦や実名制プレッシャーにさらされやすいクラブハウスとは、一線を画した、独自の存在価値をやがて発揮すると確信している。