米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンは1回の接種で高い予防効果が得られ、超低温ではなく通常の冷凍庫で保管できることも明らかになった。最近の研究や、両社が公開したデータでこうした結果が示された。ファイザー製ワクチンは2回の接種が必要とされているが、英国は2回目の接種時期を遅らせることを決めており、こうした動きに根拠が与えられそうだ。また、通常の冷凍庫で保管できれば、物流面の障害が少なくなると期待できることから、世界各国のワクチン政策などに大きな影響を与える可能性がある。イスラエルのシェバ医療センターが実施し英医学誌「ランセット」に掲載された査読済み研究論文によると、ファイザー製ワクチンは1回の接種で15~28日後の発症予防効果が85%だった。ファイザーとビオンテックでは、2回目の接種は1回目から21日経過後に実施することを推奨している。