米2年債利回りと連邦準備制度理事会(FRB)の主要政策金利の1つである超過準備預金金利(IOER)のスプレッドが足元、新型コロナウイルス感染拡大を背景に金融市場が大きく混乱した昨年3月以来の水準に縮小している。金融システムで緊張が高まっている兆候の可能性がある。2年債利回りは22日の取引を0.113%で終えた。これはIOERを0.013ポイント上回る水準だ。2年債利回りは2月に入り、0.105%まで低下している。FRBは昨年3月、相場急落を受けて一連の介入に踏みきり、その一環としてIOERを100ベーシスポイント(bp)引き下げ0.10%とした。短期金融市場を下支えし、経済活動の回復を促すことが目的だ。IOERと米2年債利回りのスプレッドは、FRBが3月にIOERを過去最低の水準に引き下げて以降は、往々にして0.05ポイントを上回っていた。
米短期債スプレッドが縮小、市場変調の予兆か
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