米議会上院の議事運営専門員(パーラメンタリアン)は25日、最低賃金を時給15ドル(約1600円)に引き上げる案について、議会規則により、民主党主導の新型コロナウイルス救済法案に盛り込むことはできないと議員らに通知した。上院の関係者が明らかにした。中立な立場の議事運営専門員は、最低賃金引き上げが「財政調整措置(リコンシリエーション)」に関する規則に反しているとの判断を示した。民主党は同措置を利用してコロナ救済法案を可決しようとしている。上院では民主・共和両党が50議席ずつを保有しているため、民主党は1人の造反も許されない状況にある。だが党内では、2025年までに時給15ドルへ引き上げることを優先課題に掲げる進歩派と、コロナ救済法案にそれを盛り込むことを懸念する穏健派との間で意見が割れている。
米最低賃金引き上げ、コロナ救済法案に盛り込めず
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