今やメガバンクグループまでもが、血道を上げていると言っていいほどカードローンに取り組んでいる(写真はイメージです) Photo:PIXTA

後を絶たない銀行員の着服には、カードローンを顧客に無断で申し込み、自分で使い込むといった手口が含まれます。金融機関内部でもこれを防止する手立てが取られていますが、完全ではありません。不心得者がどのように隙を突くのか、解説します。(信金中央金庫 信用金庫部 上席審議役 佐々木城夛)

銀行員の着服の主要な手口?
報じられることのない内情とは

 新聞やネットニュースなどで報じられるような、銀行など金融機関で働いている内部の従業員による不正行為の手口の中には、カードローン絡みのものがしばしば見られます。

 昨年2月には、鹿児島銀行の元行員が顧客16人のカードローンを不正利用し、約2700万円を着服していたと公表しました。6月には福島県商工信用組合の元嘱託職員が5000万円超を着服していたと公表しましたが、その中にもカードローンの不正利用分が含まれていたということです。

 報道は事実関係が中心で、内情や背景が明らかにされることがあまりありません。読者のみなさんの中にも「知らないうちに、自分名義で借り入れがなされてしまう可能性もあるのか?」と不安を覚える人もいるでしょう。

 最近では、金融機関の仕事も自動化がかなり進んだものの、オートメーション化された大手製造業の生産ラインなどと比べれば、人の“手”や“目”に頼る余地がまだまだ残っています。大まかな傾向から言えば、こうした領域に、どうしても“不心得者”が介在する余地があるのです。