無職、ぼっち、独身女が、ひたすら一人飲みする様子を自身で解説するというYouTubeチャンネル「世界一のゆっけ」が話題となっている。YouTube開設1年で登録者数25万人超え、再生数も4000万回超と急速に人気を集めているのだ。
このチャンネルを運営している「酒村ゆっけ、」が初のエッセイ『無職、ときどきハイボール』を3月10日に発売する。“酒テロエッセイ”をうたった本書は、くら寿司、サイゼリヤ、ガスト、吉野家、焼肉キング、鳥貴族……など、彼女がさまざまな場所で飲み歩いた体験をまとめた、読んだら必ず呑みたくなる一冊だ。人気バンドの「ヤバイTシャツ屋さん」のボーカル・こやまたくや氏も絶賛の声を送る本書から、今回は「くら寿司」での一人飲み体験を書いた項目を紹介していく。

何皿でも食べられる「肉厚とろ〆さば」

 幼い頃、マーメイドになる夢があった。だからか、水族館でチルする(まったりする)のが好きだ。

ただし、一人でゆっくりと深海に沈んでいくような気分に浸りたいので、アンチ水族館デート派である(一緒に水族館に行くような相手がいなかっただけかもしれない)。

 水族館に行った後には、必ず訪れる場所がある。100円回転寿司屋のくら寿司だ。水族館に行くと、魚食いたいな~、ウニうまそ~などという感想に切り替わり、決まって回転寿司に足を運んでしまう。100円回転寿司の中では、はま寿司もスシローも大好きだけど、エンタメとして一番楽しめるのはくら寿司だと思っている。

 今回も江の島の水族館に行った帰り道、くら寿司に直行した。閉館時間までずっとウニの展示コーナーを眺めて気持ちを高めていたのだが、端から見たらやばい奴だったかもしれない。

 くら寿司といえば、くら寿司オリジナルのハイボール「リッチハイボール」だ。最初にそれを注文し、お供の寿司たちを選抜していく。

 今日は何にしようかな~なんて季節限定メニューからおすすめメニューまで一通り眺めるけれど、結局いつも注文するのは決まっている。

 第一陣には、納豆軍艦とマグロ、そして100円回転寿司史上一番好きなネタ「肉厚とろ〆さば」だ。この〆さば、レベルが異次元である。もはや魚なのか肉なのかわからないくらいに脂が乗っていて分厚い。まさに海のお肉。噛めば噛むほどうまみが増していく。『鬼滅の刃』の無限列車よろしく、何皿でも胃袋へと運び続けてしまうくらいにおいしい。

 納豆に至っては、毎日何かと食べてしまうくらい日常に寄り添っているので、ここでも癖で注文してしまう。いつもと違った景色を見せてくれる魚介類たちと、いつも隣で寄り添ってくれる安心感のある彼。恋愛でもそうだが、最終的に選ばれるのは安心感のあるパートナーなのだ。