無職、ぼっち、独身女が、ひたすら一人飲みする様子を自身で解説するというYouTubeチャンネル「世界一のゆっけ」が話題となっている。YouTube開設1年で登録者数25万人超え、再生数も4000万回超と急速に人気を集めているのだ。
このチャンネルを運営している「酒村ゆっけ、」が初のエッセイ『無職、ときどきハイボール』を3月10日に発売する。”酒テロエッセイ”をうたった本書は、くら寿司、サイゼリヤ、ガスト、吉野家、焼肉キング、鳥貴族……など、彼女がさまざまな場所で飲み歩いた体験をまとめた、読んだら必ず呑みたくなる一冊だ。人気バンドの「ヤバイTシャツ屋さん」のボーカル・こやまたくや氏も絶賛の声を送る本書から、今回はコンビニ晩酌について書かれた項目を紹介していく。

いざ、セブンイレブンへ

 時計の針が0時を指すと、センチメンタルな気分になることが多い。早く寝ろって話なのだが、眠れぬ夜だってある。これが悪循環の始まりだと重々理解しながらも、起き続けてしまうのだ。

 こんな日は、自分の感情をコントロールするためにコンビニエンスストアまでお散歩をする。最寄りのセブンイレブンで愛するハイボールと夜食を迎え入れるために。

 私のハイボールへの愛が大きすぎてすぐに空っぽにしてしまい、気付けば別居状態だから、頻繁に旦那を迎えにいかないといけない。買いためておけばいいのではと思うかもしれないが、それだと飲みすぎて私が私でなくなってしまう気がしてしまい、手を出せないのだ。

 深夜なのに勝手にセンチメンタルになって「ハイボール、あなたに会いたいの」と思ってしまうわがままな自分にはうんざりするけれど、安定の旦那が隣に来てくれれば心は平穏を取り戻す。

 夜中のコンビニに部屋着のまま手を繋いで、「アイスでも買いに行こうか」「ついでにカップ麺でも買っちゃう?」「太るよ~」「今日くらいはいいじゃんか」と言い合える相手はいずこ? と思ってしまうこともあるが、ハイボールが隣にいれば、そんなことはもうどうでもよくなる。人肌ならぬ酒肌も、暖かくて心地いいものだ。

絶対的おつまみ「にんにくしょうゆ味」

 さっそく、一緒に連れ帰った愛するおつまみたちをレジ袋から取り出していこう。「すみれの冷凍炒飯」、「3種の醤油とだしのうま味にんにくしょうゆ味」、「ピリ辛味のやわらか穂先メンマ」、さらには「具付き醤油ラーメン」、アイスなんかも買って、気付けばそこには夜食の城が築かれていた。

 もしかして自分は王様だったのか?と錯覚するほど豪華な世界。ハイボールと見渡すこの光景は絶景だ。

 まずは”絶対的おつまみ”として讃えている「3種の醤油とだしのうま味にんにくしょうゆ味」からいただこう。酒村王国では、最強の戦士的ポジションだ。国を救うレベルに強い。

  カリっ。
 ぶわ~~~~、うまあああ
 おいしーーーー!!

 カリッと音を立てて口の中で割れた後に、ニンニクの香ばしさがぶわ~~~っと広がる。醤油もいい感じに染み込んでいて絶妙だ。

『無職、ときどきハイボール』より ©しおひがり

 こんな強烈なニンニクの匂いを放っても笑って許してくれるのはハイボールくらいしかいないよ。でも、いくらハイボールが許してくれているとはいえ、これをまるまる一袋食べきってしまうと翌日のお腹のコンディションがまずいことになってしまうので、優しさに騙されてはいけない。