写真:ジョー・バイデン米大統領
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 ジョー・バイデン米大統領は、就任早々から大統領権限を駆使することで、経済の大部分を変革するという自らの政策課題を迅速に実行に移した。最初の1カ月間に署名した大統領令は30を超える。これは同期間に歴代大統領4人が署名した合計にほぼ匹敵する数だ。

 だが、そのバイデン氏の前には、規制権限に対して懐疑的な姿勢を強めている司法という巨大な壁が立ちはだかっている。そして、保守派はその懐疑論に便乗しようと躍起だ。

 ドナルド・トランプ前大統領が任命したテキサス州の判事2人は先週、バイデン氏の措置を阻止した。2月23日には判事の1人が、不法移民の強制送還を100日猶予するバイデン政権の措置について、一時差し止めを命じた。国土安全保障省による権限を逸脱した行為としたほか、トランプ政権時代の政策を早期撤回する根拠が不十分だとその理由を説明した。

 その2日後には、別の判事が、トランプ氏が開始しバイデン氏が延長した新型コロナウイルス救済策の立ち退き猶予措置について、違憲との考えを表明した。

 石油関連200社を代表する組織ウエスタン・エナジー・アライアンス(コロラド州デンバー)は、連邦所有の石油・ガス鉱区リースを凍結したバイデン氏の大統領令差し止めを求めて、提訴に踏み切った。同組織のトップ、キャスリーン・スガンマ氏は「トランプ氏が任命した230人余りの判事の影響は極めて大きい」と述べる。