人間関係の悩みやストレス、不安を抱えている人は多い。「緊張で心臓のドキドキが止まらない」「失敗したらどうしようと不安になる」「本番に弱い自分が嫌いだ」、そんな自分を変える元刑事のメンタル強化術『刑事(デカ)メンタル 絶体絶命のピンチでちびってしまう人でも動じないハートが手に入る!』を紹介。刑事生活20年。ガサ入れ、犯人確保、張り込み……修羅場という修羅場を潜り抜けてきた元警部による「心を強く保つ習慣」です。常に死と隣り合わせの環境下で巨悪と戦い、人を疑い、時には一般人に罵倒されながらも正常な心持ちで戦うために開発してきた、圧倒的自信と活力が楽しく備わる最強メンタルメソッドを手に入れてください。

刑事が実践している、人の目を気にしない方法Photo: Adobe Stock

尾行、張り込みの変装でわかったこと。
周囲の目は思うほど自分に向いていない

 尾行、張り込みは刑事の専売特許だ。時にはスーツ姿の営業マン、時には現場作業員、時にはチラシ配りのアルバイトに扮して尾行や張り込みをする。

 変装のコツは「現場に溶け込む」ことだ。不自然ではない恰好で、対象の行動を確認していく。

 刑事は、変装=化けることの天才だ。怪盗ルパンもびっくりするだろう。

 しかし、万全の態勢で尾行しても対象と目が合ってドキッとしたり、思わず目をそらしたりして、露骨に態度に出てしまうこともある。

 ただ、自分が思うのとは裏腹に、意外と気づかれていないし、見られていないことが多い。何かに扮するのは恥ずかしくもあるが、だいぶメンタルは鍛えられたぜ。

 私の変装ナンバーワンは、スコップ片手の現場作業員だ!

 キミにも「こんなことをしたら恥ずかしい」「笑われるのではないか」「変人だと思われないか」と、今一歩勇気が出なくて、人の目を気にすることがあるかもしれない。しかし、残念ながらあなたの前にいる人は意外と見ていないし、聞いていないものだ。そもそもそのときに恥ずかしい思いをしたとしても、人の記憶は簡単に薄れる。気にすることなどないのだ。

 じつはキミの自意識過剰が問題なのかもしれない。人目を気にしすぎると疲れるし、見られている意識をなくす、これが変装の極意だ。

 まあ、ハロウィンくらいしか変装することもないだろうが、周囲の目や耳は気にしないでほしい。誰も見ていない、聞いていないと思って行動してみよう。オレの言っていることがわかるはずだ。