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ネガティブなことは言語化し、自分の内面と向き合う

 刑事が常に持ち歩いているのは「備忘録」だ。オレは、A4サイズのノートに「備忘録」と書いて仕事中持ち歩いていた。

 まじめだったのか、「備忘録」以外、思いつかなかった。「ストレス日記」とストレートに書いてもいいだろう。

 そこには捜査の参考になったこと、取り調べの下調べ、はたまた事件に遭遇した際の自分の気持ちなどを書き込む。誰にも見せられない極秘ノートだ。

 なぜ、見せられないか。その備忘録にはそのときに感じた不安やストレスを書くようにしていたが、どんどん表現がエスカレートしていったからだ。

「張り込みに失敗したかも。気付かれていたらとんでもないミスだ」
「最近、ため息しか出ない。あいつの顔は見たくない」
「〇〇係長にこんな無理な指示をされた。正直、ムカつく!」

 これ以上は紹介できないが、ネガティブなことをありのままに書き、不安やイライラしたことを言語化する。自分の内面と向き合うわけだ。文字にすることで自分の心理状態と冷静に向き合い、分析できる。

 書くことでメンタルがすぐに持ち直すわけではないが、そのときどきのストレスを分析し、対処方法が次第に見えてくるワザだ。

 ちなみに書いた記録はたまには読み返してみるといい。日々のストレスに向き合うことで、何が課題なのかがわかる。

 人前で声に出すと怒られるかもしれないが、ノートになら書けるだろう。のちに知ったが、ネガティブなことを書くことは自律神経を整える方法でもあるらしい。言えないことは書くのだ。ストレスはためこまず、どんどん書いていこうぜ!