京東物流の年間売上高を見ると、19年は前年比31.6%増の498億5000万元(約8181億円)だった。20年1~9月の売上高は、前年同期比43.2%増の495億元(約8118億円)だったが、一方、順豊エクスプレスの同期の売上高は39.1%増の1096億元(約1兆7974億円)だった。売り上げはまだ順豊の半分にしか届いていないが、その成長スピードが非常に速い。それを実現できた秘訣は、進んだ技術の大胆な運用にあると言っていいだろう。

配送ロボットで無人サービスに!

 2月下旬から、中国のインターネットでは、京東を率いる劉強東CEOがリリースした最新ニュースに沸き立っている。

 それによると、京東は全国の各大都市に配送ロボットのサービス提供をサポートするスマート配送センターを設置し、「配送機械、配送車、倉庫、配送センター」で構成された配送全工程を、シームレスな無人サービスにするという。

 つまりスマート配送センターのサポートにより、京東のサイトで買い物をした消費者が注文から自宅までの配送全プロセスにおいて徹底した無人サービスを受けることが可能となったのだ。

 京東スマート配送センターは、無人物流の重要な中枢としての役割を果たす。おおまかな配送手段を紹介しよう。

ステップ1:無人倉庫

 無人倉庫の1日の注文処理能力は20万件を超え、その効率は在来の倉庫の4~5倍となる。荷物は仕分けロボットによる自動仕分け、視覚センサーによるインテリジェントな仕分け、搬送ロボットによる自動搬送、梱包ロボットによる自動梱包が行われ、待機する車に積み込んで出荷される。

ステップ2:ドローンで貨物を送る

 搬送ロボットとは別にドローンが直接配送するパターンもある。ドローンは直線的に飛ぶことができ、地形の影響を受けず、車のように回り道をする必要もなく、貨物を無人倉庫から最速でスマート配送センターに送ることができる。京東ブランドの大型ドローンも正式に製造を開始した。その大型ドローンの有効積載量は1トン、飛行距離は1000キロ超と噂されている。

 劉CEOは、今後のドローンの配置についても説明した。それによると、四川省に185カ所、陝西省に100カ所のドローン専用エアポートを建設する予定で、完成後、24時間以内に中国国内のどの都市にも配達できるようになるという。さらに、これらのドローン専用エアポートの建設に先立ち、京東はタクシーの配車センターのような機能を果たす世界初のドローン配機センターを建設し、ドローン利用の常態化を支える体制を構築するとのことだ。

 劉CEOは宇宙飛行に取り組む西安航天基地とも提携し、205億元を投資してグローバルスマート物流システムを構築するといった企画にも触れ、そのドローンによる配達が決して夢物語ではないことを強調した。