東日本大震災から10年、情報技術の発達で「防災」そのものが変わりつつある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

10年前の「あの日」
経験したこと

 震災10年目から一日がたちました。昨日までは「あの日を忘れない」ようにする記事が多かったと思いますが、日付が変わったこともあり、この記事では震災以後の未来の話をしたいと思います。

 2011年3月11日の震災当日、ビルの10階にあった私の事務所がこれまで体験したことがないほどの大きな揺れに襲われていたそのとき、私は心の中でまったく安心していたことを記憶しています。理由はそのときたまたまNHKをつけていたからでした。

 同じ時間、私の家族は両親を訪ねていてマンションの外で震災に遭いました。突然大きな揺れが来て、巨大なコンクリートの塊が見たこともないぐらい変形して揺れて、しかも土台であるマンションの基礎のあたりから土煙が上がったそうです。今思い出しても怖ろしい体験だったと言います。

 ところが私の場合、まず最初に目にしたのはNHKの地震速報でした。「東北地方で大きな揺れ」といった表示があり、その十数秒後に大きな揺れがやってきました。

 ですから私は最初、「東北地方の揺れがここまできたのか」ぐらいに構えていて、その後、「ずいぶん揺れが長いな」と思っているうちに書棚から書籍が次々と飛び出してきて、あわてて社員とふたりで書棚を押さえていたのでした。

「なんで東北の地震がこんなに大きいんだろう?」と社員と話した記憶すらあるのですが、それもそのはずで東北が震源地でもM9.0の巨大地震だったからこそ、東京もあれだけ揺れたわけです。

「5G」と「IoT」で
防災はここまで変わっていく

 実は震災以降、専門家たちが勢力的に取り組んできて、その結果、今、10年前とは大きく変わろうとしているのが、このわずかなタイムラグの間に情報を伝えることで被害を未然に防ぐ技術です。