電気自動車(EV)販売で重要な欧米市場で、テスラの人気に陰りが出てきた。世界の自動車メーカー大手も新型モデルの投入に本腰を入れており、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が描くEVの未来に向けた開発競争でテスラとの差を縮めている。米国では、フォード・モーターの電動スポーツ用多目的車(SUV)「マスタング・マックE」がテスラから市場シェアを奪い始めた。一方、世界最大のEV市場である欧州では、独フォルクス・ワーゲン(VW)が昨年、純EV販売でテスラを抜いて首位に浮上した。調査会社モーター・インテリジェンスによると、レビューで高い評価を受けたマスタング・マックEは先月、純EVの新車販売で全体の12%を占めた。テスラの米市場シェアは、前年は1年を通じて79%程度だったが、2月には約69%に低下した。