人間関係の悩みやストレス、不安を抱えている人は多い。「緊張で心臓のドキドキが止まらない」「失敗したらどうしようと不安になる」「本番に弱い自分が嫌いだ」、そんな自分を変える元刑事のメンタル強化術『刑事(デカ)メンタル 絶体絶命のピンチでちびってしまう人でも動じないハートが手に入る!』を紹介。刑事生活20年。ガサ入れ、犯人確保、張り込み……修羅場という修羅場を潜り抜けてきた元警部による「心を強く保つ習慣」です。常に死と隣り合わせの環境下で巨悪と戦い、人を疑い、時には一般人に罵倒されながらも正常な心持ちで戦うために開発してきた、圧倒的自信と活力が楽しく備わる最強メンタルメソッドを手に入れてください。

刑事が「現場百回」にこだわる理由Photo: Adobe Stock

自分の目と耳で得た情報が正しい答えを導く

「現場百回」、それはオレたちの生きざまだ。

「事件解決のヒントは必ず現場にある。だから現場に百回足を運んで答えを見つけろ」ということだ。机上の空論ではなく現場に足を運ぶことの重要性を説いている言葉だ。

 世の中、情報化社会といわれて久しいが、インターネットなどで情報を簡単に得られる時代になった。

 しかし、間違った情報に騙されて正しい答えが得られないことが多い。それにもまして「私は騙されないから大丈夫」と感じている人ほど安直な手で情報を得る。

 だから、詐欺被害は一向に減らないのだ。

 その点、刑事は答えを見つけるために自分の目と耳を信じて何度も何度も情報源である現場を訪れる。そこには確かに犯人が残した痕跡がある。現場でしか感じない「現場感覚」を大事にするのだ。

 そして、その証拠を基にして、DNA鑑定などで解析して結びつきを強めていく。

 つまり、簡単に得られる情報ほど深掘りできないし、正しい情報かどうかの判断もしにくいのだ。結果として、騙されることになる。正しい答えが欲しければ現場に行ってほしい。キミの足を使って情報を獲れ。それが答えを探す近道なのだ。

 たとえばおいしいラーメンが食べたいときにインターネットサイトを見ることがあるだろう。「有名人の〇〇も絶賛!」「口コミ評価も4.5」という記事があったら、ほんとにおいしいのか、実際に足を運んで食べてみる。

 現場感覚とは現場に足を運んでこそ感じ取ることのできる感覚なのだ。