「できる社会人」への道、中学生から身に付けたい自宅学習力単に自宅で勉強ができる力ではなく、自宅学習で成果を上げられる力を自宅学習力という(写真はイメージです) Photo:PIXTA

レビュー

 新型コロナウイルスの流行は、これまでの日常を変えた。教育も、新型コロナウイルスの影響を大きく受けたものの一つだ。一度目の緊急事態宣言下においては、学校は休校になり、子どもたちは塾にも通えなくなってしまった。その後も、学校は休校にならなくても、さまざまな制限があることに変わりはない。そんな中、自ら学ぶ「自宅学習」に注目が集まるのは自然なことだろう。

『塾へ行かなくても成績が超アップ! 自宅学習の強化書』書影『塾へ行かなくても成績が超アップ! 自宅学習の強化書』 葉一著 フォレスト出版刊 1400円+税

 本書『塾へ行かなくても成績が超アップ! 自宅学習の強化書』は、教育系YouTuberとして絶大な支持を誇る葉一氏が、中学生とその保護者に向けて「成果を上げる自宅学習」のポイントをまとめたものだ。本書でいう自宅学習力とは「自分一人で計画を立て、家で勉強できる力」のことである。単に自宅で勉強ができる力ではなく、自宅学習で成果を上げられる力のことを指している。成果を上げるためには、受け身の勉強ではなく、自身の長所、短所やライフスタイルに合わせた勉強法を自分で考えて実行しなければならない。著者によれば、こうして身につくスキルは、社会人になっても役立つものだという。

 最後の章は、保護者に向けたメッセージとなっている。子にとって親は最後の拠り所なのだから、反抗期の子どもとの付き合いは難しいが、適度な距離感を持って見放さず見守ることが大事だと書かれている。