その一つが資金のばらまきである。既にソウル市と25の自治区が総額で5000億ウォンの災害支援金を社会的弱者にばらまくこと、および、これとは別に区の予算からも5000億ウォン無利子で零細自営業者に融資することがソウル市長代行の記者会見で明らかになった。おそらく選挙対策だろうといわれている。

 しかし、文政権に対する信頼度は蔚山市長選挙当時から大きく損なわれている。仮に呉候補のスキャンダルを持ち出しても、文政権関係者も同じようなことを行っていることを想起させるだけで、蔚山市長選挙当時のような影響は与えないかもしれない。

 ただ、文政権は検察と裁判所を握っている。選挙に影響を与える方法はいろいろあるだろう。

公正さへの不信感の高まりで
揺らぐ文政権の支持基盤

 リアルメーターが3月22日に発表した世論調査では、文大統領の支持派は前週より3.6ポイント下落した34.1%で過去最低、不支持は4.8ポイント上昇した62.2%で過去最高となった。支持率を年代別で見ると、これまで圧倒的に文政権を支持してきた40代ですら支持51.8%、不支持46.9%と僅差になっており、文政権の支持基盤が確実に崩れていることが浮き彫りになった。

 これより先に行われた韓国ギャラップの調査では文大統領の支持率は38%、不支持率は54%であったので、それよりも支持、不支持の差は広がっている可能性がある。

 なお、韓国ギャラップの調査においては、40代を除くすべての年齢層で不支持が支持を上回っていた。18~29歳は支持29%、不支持54%、30代は支持44%、不支持51%、40代は支持54%、不支持41%、50代は支持39%、不支持55%、60代以上は支持30%、不支持61%である。