日本銀行
日銀が打ち出した新しい制度の裏に隠れた、「真の狙い」を浮き彫りにする Photo:PIXTA

日銀による金融政策の点検結果
コロナを見据えた方向性を示す

 日本銀行は今月の金融政策決定会合で、より効果的で持続的な金融緩和を実施していくための点検を行い、その結果を発表した。日銀が示した対応は次の3つだ。

(1)「貸出促進付利制度」の創設

(2)長期金利の変動幅の明確化と「連続指値オペ制度」の導入

(3)ETF及びJ‐REITの年間増加ペースの上限(それぞれ約12兆円および約1800億円)を感染症収束後も継続。必要に応じて買入れ

 技術的な対応に徹して点検の域を出ないように見えるが、ウイズコロナで徹底すべき対応と、アフターコロナも見据えて続ける対応を打ち出してきたように思える。

ETFとJ-REIT購入は
アフターコロナでも継続

 ETFとJ-REITの購入については、予想されていたように、それぞれ年間約6兆円、年間約900億円に相当するペースで増加するという買い入れの目安が外された。同時に、これまで臨時措置としていた上述の増加ペースを上限とする積極的な買入れを、感染収束後も続けることとした。

 ETFの買い入れは、株価が上がっている、あるいは安定しているときはかなり小規模となる一方で、昨年春ごろの新型コロナ感染拡大時のように株価が大きく下落したときには、積極的に行われそうだ。

 日銀としては、均して見た増加ペースを低く抑えたいということだろうが、ETFは国債と違って償還がないので、ETFを処分しない限り、日銀の株式保有額が減少することはない。中央銀行が民間企業の株式を大量に保有するという、通常ではない状況は続く。