今回、別に日銀がETFの購入を止めたわけではない。むしろ「継続する」と言っている。日経平均型のETF購入をやめ、TOPIX型のETFに限定する、と発表しただけだ。しかし、この日を境に、今まで調子よかった日本株全体が下落を続け、特に日経平均は大きく失速した。そういった意味では、「この日」は来てしまった。

 しかし、これは「暴落」ではない。単なる「調整」である。この調整がいつ終わり、その先は調子を取り戻すものか否か、どうなるかをここで考えてみたい。

日銀のETF購入は
2010年12月から始まった政策

 さて、日銀のETF購入は、2010年12月から始まった政策だが、当時は上限4500億円、期限も2011年12月までと定められていた。期限は数回延長され、そうこうしているうちに黒田総裁となり、2013年に異次元緩和の一環としてETF保有を年間1兆円増加させてきた。その後買い入れ額は増額され、この日を迎えたのである。

  その間の日経平均の歩みを見てみよう。

 日銀のHPでは、「より効果的で持続的な金融緩和を実施していくための点検 背景説明」という資料が発表されている。51ページにわたる長文大作である。

 数式によるマクロ経済モデルを使ったシミュレーションなどもあってやや難解であるが、日銀が行っている投資信託(ETF)の買い入れ効果を推計した結果も提示されている。

 資料によると、ETF買い入れは効果があり、その効果は

(1)株価水準が低いほど大きい
(2)株式市場のボラテリティ(リスク)が高いほど大きい
(3)買い入れ実施直前の株価下落率が大きいほど大きい
(4)買い入れ規模が大きいほど大きい

 としていて、市場参加者の見方とも整合性があると結論付けている。