半導体製造装置の市場規模が年間1000億ドル(約11兆円)に達するのはいつだろうか。探求の目が向けられている。世界的に供給が不足する中、それは重要な問題となっている。半導体不足を受けて各国政府は資金支援を計画し、米インテルや台湾積体電路製造(TSMC)など半導体大手は記録的な設備投資を発表済みだ。投資家にも多額のカネが流れ込む兆し見えている。フィラデルフィア半導体株指数は今年に入り17%高と、アプライド・マテリアルズやラムリサーチ、KLAなど半導体製造装置メーカーの好調な値上がりを受け、他のハイテクサブセクターに大きく水をあけている。一方、アプライド・マテリアルズは慎重な構えだ。6日開催したアナリスト向けバーチャル会議で新たに長期業績予想を発表し、「基本シナリオ」として2024年までのウエハー製造装置への投資総額が850億ドルになるとの見通しを示した。これにより、売上高は同年までに約267億ドルに増加すると予想されている。好不況を繰り返すことで知られるこのセクターで、それでも予想を示すのをいとわない少数のアナリストのコンセンサス予想をなお11%上回る水準だ。ただ、今年に入り66%上昇していたアプライド株は慎重姿勢を織り込んでいなかったことから、取引終了までに2%余り下落した。